お知らせ 更新: 2018.03.10

誰もが平等に楽しめるために アースデイ東京で何ができるだろう? ~障害平等研修(DET)報告~

 

毎年、代々木公園で開催してきたアースデイ東京。「地球のことを考える日」は、誰にとっても大事な日です。でも、「本当に誰もが平等に楽しめるイベントになっているだろうか?」という想いから、実行委員メンバーのNPO法人風雷社中の協力を得て、2018年2月10日に障害平等研修(DET)を実施しました。

 

今回アースデイ東京では初の試みとなるDET研修には、アースデイ東京2018の実行メンバーや関係者、そして一般の方が参加しました。研修のゴールは「アースデイを障害者も含めた全ての人が楽しめるイベントにするために、私は○○をする」という目標を具体的に掲げること。そして、その目標実現にむけて行動を始めることです。

 

障害平等研修(DET)とは

DET(Disability Equality Training)は、イギリスで1995年に施行された「障害者差別禁止法」を推進するための研修として発展してきました。ジェンダー差別や人種差別に関する人権教育と目的を同じにする研修です。

DETの目的は、単に障害について知識を獲得することではありません。グループワークでの対話を通じた「発見」を積み重ねていくなかで、参加者が社会、所属する企業や団体における差別や排除などの「障害」を見抜く力を獲得し、参加者自身がそれを変えていく行動の主体となることを目的としています。

多様性を考えるためのグループワーク研修であるDETは、世界40か国で展開され、日本でも行政職員研修や、大学・小学校の授業、企業研修などに採用されていると言います。

今回は、DETファシリテーターである石川明代さんの進行で、犬島朋子さん、高橋成典さんお二人のアシスタントを得ながら、5人ほどのグループに分かれて研修を行っていきました。

 

「そもそも『障害』って何だろう?」

DETがユニークなのは、一方的な座学研修ではないところです。グループワークでの対話を通じた「発見」を積み重ねていくなかで、それぞれが障害や差別について気づきを得ていく形式をとります。DETのファシリテーターは障害当事者が担うことになっています。

まず、石川さんは、「今日、家からこの会場に来るまでの間に、何人の『障害者』と出会ったでしょうか?」と問いかけました。

世界の障害者の割合は15%、つまり7人にひとりだと言われています。もちろん外からわからない障害を持つ人もいますが、「7人にひとり」は、実感より多いと感じるのではないでしょうか。「では、どうして私たちの周りに障害者は少ないのでしょうか」とさらに石川さんは投げかけていきます。

最初に、参加者それぞれが「障害とは『 』である」という紙を自分の言葉で埋めるように促されるのですが、なかなか言葉が浮かんできません。あちこちで、マジックを持ったまま「うーん…」と手が止まってしまう人が多くいました。

その後、イラストや映像などを使ってのグループワークが進んでいきます。一見、なんでもないような風景や建物の写真も、「障害」という視点で見つめてみると、違って見えてきます。また、ほかの参加者の意見を聞き、話し合うことでの新しい発見もありました。

一連のグループワークを経て、ふたたび「障害とは『 』である」を書きだしていくのですが、どの参加者も最初の答えから少しずつ変化しているのがわかります。「障害とはどこにあるのか」という視点が変わっていくのです。

研修前半の終わりには、国連での障害(Disability)についての定義も紹介されました。

機能障害(impairments)を有する者とこれらの者に対する態度及び環境による障壁との間の相互作用であって、これらの者が他の者との平等を基礎として社会に完全かつ効果的に参加することを妨げるものによって生ずる 

(外務省「国連障害者権利条約」の一文から)

 

「そして、私たちは何をするのか?」

さて、前半ではイラストや建物の写真、映像などを使って「障害とは何か」を考えていきましたが、いよいよ後半では「アースデイ東京」について具体的に考えていきます。

現状や課題はどうなのか? 解決するためには何ができるのか? 野外の公園で多くのテントブースがひしめくアースデイ東京にはたくさんの課題が見受けられ、どのグループでも活発な意見がでていました。

参加者の中には車いすユーザーの方が数名いたため、アクセスや会場の動線、トイレなどの課題が多くあがりましたが、ほかにも、誰にとってもわかりやすい案内表示、困ったときに会場スタッフに聞きやすい体制、休憩場所の効果的な設置、外からはわからない障害をもった人や乳幼児を連れた参加者への配慮などについての意見もありました。

さらに「もっとさまざまな障害当事者を交えて意見を聞く必要があるのでは」「障害を持つ人にもスタッフとして参加してもらえたらいい」「ボランティアや出店者にも研修を行いたい」という声も。

こうした話し合いと行動を重ねていくことで、障害の有無にかかわらず、誰もが参加しやすい環境づくりにつなげていければと思います。

今年のアーデイ東京ですべての課題に対応することは難しいかもしれません。しかし、今年の取り組みへの評価を行い、来年、再来年へと改善を重ねていくことも確認しました。

アースデイ東京では、さらなる研修や話し合いの実施、課題解決策の実現に向けたクラウドファンディングの実行など、引き続きこの取り組みを進めていきます。そして、今回のような取り組みが、同様の野外イベントにも広がっていけばうれしいと期待しています。

今後の動きも報告していきますので、ぜひご参加と応援をよろしくお願い致します!

【世界を変えるための17の目標 SDGs】

アースデイ東京2018のテーマは、「SDGs」です。SDGsとは、持続可能な世界を実現するための17のゴールと169のターゲットを定めた、2030年までの国際的な目標です。今回の取り組みは、SDGsでは目標10の「人や国の不平等をなくそう」にあたります。この目標実現にむけて、私たち一人ひとりが出来ることをしていきましょう。

 

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